2008/07/24

GKテクニカルAD中村孝宏の「GK塾質問コーナー」2008年アーカイヴ

ある選手の気づかされたこと(2008年7月24日)

私の指導していた選手のことを話したいと思います。その選手はGKとしては身長も大きくなくプレーも良くも悪くもといった感じでした。ある日、その選手はコーナーキックやフリーキックの際、どうしても弾くことを意識しすぎて触れなかったりする。自分の身長は低いけどキャッチをしにいってはいけないのかと言ってきました。今まで、その選手は身長が低いということで、指導者からはパンチングをするよう言われていました。そこで私は、キャッチの練習を徹底的に行いました。まずは、正面のキャッチを正確に出来るよう様々なシュチュエーションのメニューを考え、キャッチングのポイントを作りました。合わせて、体のバランスを整えるコーディネーションをさせました。例えば、バランスボードの上に乗ってボールをとるなど・・・このトレーニングを徹底しました。現在もこのトレーニングはしています。そこから、目のトレーニング!目が切れたりすることで、ファンブルの原因にもなります。なので玉際でもぎりぎりまで目を開けられるようなメニューを組みました。そして、今度はハイボールにおける体のバランスやキャッチポイントを確認しながら徹底的に安定したキャッチングポイントで取るようトレーニングを行いました。トレーニングの成果も少しずつ見えてきて、今まで取れなかったボールを何回かに1度はキャッチできるようになりました。その選手は、ハイボールに対して恐怖心があり、なかなか思い切って出ることができなかったのですが、キャッチに少しずつ自信をもつようになりその恐怖心が和らいできたと言っていました。ゴールキーパーにとってキャッチがどれだけ重要かを知らされました。みなさんもキャッチ・・・キャッチ・・・キャッチです。

足運びが悪いといわれます(2008年7月17日)

【Q】僕は今県でも上位に入る高校で先輩のGKが引退して僕合わせて三人でレギュラー争いしています!質問なんですがGKコーチによく足運びが悪いといわれます。ステップすれば普通にキャッチできるシュートをセービングでキャッチしてしまいます。どうすればいいですか?

【A】 ご質問ありがとうございます。強豪チームにいるんですね。今はレギュラーかな?質問の回答ですが、GKコーチがいるようですがコーチは何と言われているん ですかね???おそらくすぐにセービングしてしまっているんじゃないでしょうか?ステップというのはほんの数センチでも横に移動するだけでいんです。大き く1歩移動するわけではありません。実際のシュートの場合、距離にもよりますがサイドステップなんてできません。まずは、正面のキャッチボールの時でもい いので正面よりも数センチでもそれたら足を運んでみてください。そこからです。その時に目にも注意してください。目を閉じているかもしれません。しっかり とボールをみることによってすぐに倒れないで我慢することもできます。この質問がくるということは、今の形が染みついていると思われます。時間はかかるか もしれませんが毎日のトレーニングで意識をしてみてください。

広島県サッカートレーニングセンターを終えて(2008年7月15日)

7 月12日(土)、13日(日)にU-12広島県トレーニ ングセンターのGKコーチとして参加しました。感想としては、フィードに課題があるなと感じました。これはU-12の年代だけではなく、中学生・女子にお いても言えることです。今回はU-12についてお話しますが、素早く近くにボール出すとか、そういったシーンが少なかったことが気になりました。殆どの選 手はボールを持つとロングキックを選択していました。この背景には、スローイングの技術がないことや日頃からボールを持つとすぐに蹴ってしまうといったこ とが考えられます。また、チームにおいてつなげないからといった理由もあるかもしれません。U-12の年代にGKとしての専門的なスローイングという技術 はなかなかトレーニングしにくいかもしれませんが、今後はスローイング(フィード)に関しても意識して指導していく必要があると認識しました。とはいえ、 子供たちと2日間という短い期間でしたが共にしましたが、短い期間でも上達している姿を感じ取ることができ、有意義な時間を過ごすことができました。GK の皆さん、フィードに自信はありますか?それでは・・・

スイッチON!(2008年6月23日)

今回のテーマは「ス イッ チ」です。「スイッチ」この言葉だけを聞いてもピンとこないです が、要するに切り替えです。私も、小学生から大人まで幅広くGKの指導に携わりますが年齢に関係なくスイッチのON/OFFがうまく使える選手は優秀な GKと言えます。もちろん、GKに特化した話ではありません。アスリートには共通して言える要素でしょう。トップアスリートになれば自然にこのスイッチを ONにすることができます。例えば、試合会場についた途端に表情のかわる選手もいますし、アップから表情が変わる選手もいます。個々によって様々なスイッ チの入れ方はありますが、どちらにしてもON/OFFがはっきりとわかります。これは、練習においても同じことです。練習開始前までは鼻歌や、大声で歌を 歌ったりしていても、練習が開始した途端スイッチが入ります。しかし、私が最近よ練習でよくみる光景は、アップのランニングからしゃべりっぱなしでスト レッチもしゃべりっぱなし、いつスイッチをONにするのかなと注意深く見ています。すると、練習が終わるまで終始スイッチがONになっているのかわからな い状態で練習が終わっています。これじゃあ技術も上がらないし、ケガをしてしまう可能性も高くなってしまいます。当然、プロとアマチュアでは置かれている 立場が違いますからスイッチの入り方だって違うというのはわかります。しかし、優秀な選手はできるんです。自然に。GKとは爆発的な集中が必要であり、こ の集中がそのGKのオーラとなり相手へ威圧感になり存在感になります。GK塾をご覧のGKのみなさん、明日からでも結構です。意識して、スイッチをONに してみてください。アップの時から自分の集中を高めてみてください。ケガが減ったり技術向上につながっていきますよきっと!だって、一番高いモチベーショ ンの状態がスイッチONの状態ですから。

UEFA EURO2008「注目のGK」(2008年6月15日)

今 回はUEFA EURO2008「注目のGK」についてお話したいと思います。皆さん、今スイス・オーストリアで行われているUEFAEURO2008をみていますか? サッカーファンならたとえ深夜の放送であってもテレビの前にかじりついているのではないでしょうか?この大会の注目のGKを紹介したいと思います。注目の GKは、イタリア代表:ブッフォン・オランダ代表:ファン デル サールです。この二人はGROUP Cで共に戦っていますが世界屈指のGKです。まず、ブッフォン。なんといっても、反応の速さでが抜群で相手との間合い を詰めシュートを打たせて自分の間合いで止めるというGK。先日のフランス戦でも彼以外のGKだと3点どころではなかったでしょう。そして、ルーマニア戦 でのPKストップ神がかりでした。GKの理想形なのがブッフォンでしょう。ブッフォンの闘志あふれるプレーが好きな方も多いと思います。そして、ファンデ ルサール。彼は現代サッカーにおける代表的なGKで、今までの「10人のフィールドプレーヤー+GK」という考え方から、「現代の11人のフィールドプ レーヤー」というGKの新しい形の代表的なGK。彼が、いることにより失点が非常に少ない。その背景として、オランダはバックパスが非常に多いチームでも あります。しかし、これはゲームプランの中にGKへのパスが加わっているので、苦し紛れにバックパスをしているのではなく、攻撃のバリエーションの一つ。 このことにより、フィールド内では11-10になるのでオランダはカウンターなど無理をした勝負をしない分、相手からのカウンターが少なく失点も少なくな る要因になっています。当然これは失点の少ないほんの少しの理由にしかすぎませんが。GK目線での見解ですからこのようなことが言えます。それ く らい足元のテクニックが非常に高くフィードひとつとっても正確です。それに加えボールキーピングも正確でキャッチだけでなくGKに必要な1-1などの局面 での球際の強さも持ち味です。この二人のGKに私は注目しています。皆さんもこの二人に注目をしてはいかがでしょうか???

調子が悪くなったら・・・(2008年6月9日)

GKに限らず選手である以上一度はみなさん「調子が悪い」と感じたことがあるのではないでしょうか?私も現役時代いつも調子が悪いと言っていた事を思い出します。この「調子が悪い?」GKに例えてみると・・・

  • いつもキャッチできるボールがキャッチできない。
  • キックが飛ばない。または、キックミスをしてしまう。
  • いつもなら出るボールが出れない・・・
  • 最近失点が多くなって・・・

など、うまく行かない時はいつも「調子が悪い」と思ってないでしょうか???当然、すべてにおいてこの調子が悪いという言葉に当てはめる訳にはいきません。

  • ケガ等によるもの
  • メンタル的なもの

など、こんなときは休息をとることも重要です。今回はこれらのケガ・メンタル面以外でお話しをしていきます。まずは、2種類のトレーニング方法をバランスよくこなすことが重要です。


【キャッチ】
キャッ チングにおいてはとにかく正面のボールをキャッチすることがポイントです。グラウンダーからウエストあたりでのアンダーキャッチ、そして胸元、最後にハイ ボール。基本中の基本ですがこれらのキャッチを遅いボールから初めて最後は速いボールにしていきトレーニングを行います。キャッチングのバランスを崩して いるためにいつもとれるボールがとれなかったりします。また、左と右のバランスが悪いことも考えられます。ですから、こいった場合も正面をとることにより コーディネーションしていきます。正面のボールは一見簡単そうに見えますが難しいです。


【キック】
キッ クは短い距離で正確性を意識して蹴っていきます。※GKの場合ですのでここではロングキックがうまくいかないという設定です。5m・10m・20m・ 30m・・・MAXくらいで徐々に距離をあげていき調整していきます。当たり前に思われることですが、人間にとってバランスというのは非常に重要です。こ の当たり前の事を日々することにより確実にレベルアップしていきます。あくまでも持論ですが、肉体のバランス・メンタル面のバランスはプレーヤーとして重 要ですので何かの参考になれば幸いです。

 

これは出来ていたことが出来なくなったときのお話です。出来ないことが出来るようになることではありませんので注意してください。

継続(2008年5月21日)

今 回のテーマは「継続」です。そして新しくGKになった人へのメッセージです。私は、今年に入 りフィールドプレーヤーからGKに転向する選手を数人コンサルティングしています。ある選手はレギュラーになりある選手はレギュラーを目指し日々頑張って います。そういった選手を見ていると技術向上の速さに驚かせられます。しかし、GKというポジションは甘くないし非常に孤独です。いつ、大量失点をして自 信を失うかわかりません。ですから、GKを始めた選手にひと言!、「継続は力なり」です。GKを始めたばかりの選手も、プロのGKもとにかく基礎練習の連 続です。私も、色々なGKコーチのトレーニングを受けたり観たりしてきましたが、基礎的なキャッチング、セービング、シュート練習です。それを、何年も、 何十年もコーチが代わっても行います。GKだけのトレーニングではキャッチ・セービング・キックなどをトレーニングし、フィールドプレーヤーと複合の場 合、連携(コミュニケーション)を行う。この作業の連続です。そして、GK練習では、シュートを打たれた時の対処法としてキャッチ・セービングを行い。 シュートを打たれない為のトレーニングとして対人プレーで他のフィールドプレーヤーとコミュニケーションを取っていきます。100本のセービングが1本の ファインセーブを呼びます。単調な作業の連続ですが頑張っていってもらいたいものです。モチベーションが落ちたりした場合は遠慮なくGK塾にご相談下さ い。

受験後のトレーニングについて(2008年2月12日)

【Q】 受験で体を動かしていなかったGKのものですがとりあえず高校合格 が決定したので今までの分も踏まえて筋トレや走り込みをしています。そこで何かいいトレーニング方法をおしえてください。あといままではずっとGKでした がFWもやってみたいと思っているのですがどうすればいいでしょうかおしえてください。

【A】合格おめでとうございます。今行っている ト レーニング方法をベースに徐々にセービングやシュート練習・ハイボールなど組み込んでいくといいと思います。いきなりシュート練習やハイボールばかりする と今まで休んでいたこともあり感覚がずれてしまいバランスをくずしてしまいます。足腰を強化しながらペースをあげていくといいと思います。私が今、重要視 しているのが構えです。体の軸を安定させて左右・上下のバランスを強化することをおすすめします。バランスボード2個使って両足でボールを取ったりすると いいトレーニングになります。あと、FWもやりたいということですが、GKをやっていたとなればトラップやヘディングが苦手ではないでしょうか???GK はハイボールタイミングを持っているのでヘディングのタイミングがあいにくいのでこういったヘディング・トラップを重点的にトレーニングしたほうがいいと 思います。

GKの声(2008年1月17日)

今回のテーマは、「GKの声」です。最近、よく質問をいただく GKとしての指示はどうすれ ばいいんですか?という質問をいただくのでお話ししたいと思います。GKとしての指示というか声をよく耳にするのが「キーパー!!!」「クリア!!!」 「寄せろ!!!」「右・左切れ!!!」をよく聞くのではないでしょうか?もっとも私もよく聞く言葉ですし、自分でも使います。これは、私の持論ですが指示 の単語です。GKとしてのスキルを上げていくのにはどうすればよいか?それは、単語+コミュニケーションです。このコミュニケーションは何を指すかという と、ゲーム中または練習中DFとの間でのコミュニケーションを言います。ゲームの中でDFに、「相手との距離をもっと寄せろ」「バックラインが下がってる から意識しよう」「逆サイドもっと絞れ」など具体的な内容をDFの名前を出して個人的に話をします。こういったコミュニケーションを行うことでゲーム中に DFとの連携も修正することができます。※GKは大きな声でハッキリ相手に伝える。ゲーム中チームのバランスが悪くなり監督・コーチがベンチから指示を出 すと思います。そういう声も大事ですが、GKからのゲーム中のコミュニケーションもディフェンスを安定させていくうえでは重要です。そういったことに意識 をして練習やゲームでGKとしてのコミュニケーションスキルをあげていただきたいと思います。

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